@article{oai:atomi.repo.nii.ac.jp:00003359, author = {相澤, 秀生}, issue = {53}, journal = {跡見学園女子大学文学部紀要, JOURNAL OF ATOMI UNIVERSITY FACULTY OF LETTERS}, month = {Mar}, note = {application/pdf, text, 本稿が企図するのは、仏教教団が包括下の寺院や住職の実態を知るために定期的に行なう「宗勢調査」を宗教研究の題材として用い、人口減少社会における寺院の現状を押さえ今後を展望することにある。この関心に沿って本稿が注目したのは、人口減少社会の縮図ともいえる過疎地域に立地する寺院(過疎地寺院)であり、第6回「曹洞宗宗勢総合調査」(2015年実施)の数量データ・質的データに基づき、実態を分析した。  それによると、日本で最大数の寺院を擁する曹洞宗の寺院約1万4千ヶ寺のうち、約3割が過疎地域に立地している。その立地環境を人口・世帯数の動態からみると、非過疎地域にもまして人口と世帯数の減少が進み、それが過疎地寺院における檀信徒の減少を引き起こす主要因となっていることがわかった。寺院を支える檀徒の数は、非過疎地寺院、過疎地寺院ともに平均150戸ほどで数は桔抗しているが、2005年から2015年までに非過疎地寺院では檀徒増、過疎地寺院では檀徒減となっており、地域社会の人口・世帯動態に左右される檀徒数は、今後目立った形で差異が生じてくるものと考えられる。寺院の法人収入については、過疎地寺院では「低収入寺院」が非過疎地寺院より10ポイント以上高い7割弱を占めたが、「高収入寺院」も1割強存在し、過疎地寺院間にも格差がある。  こうしたなか、寺院後継者不在に起因して他寺院の住職が寺院を兼務するケースは、過疎地寺院では3割弱で、非過疎地寺院より5ポイント程度割合が高い。ただし、過疎地寺院の住職の大半は、自身の退任もしくは死去後、寺院護持の継承を希望しており、檀信徒も先祖や死者を供養する菩提寺の存続発展を願っている。この声に応えるかのように、過疎地寺院では供養を中心とする寺院行事が多く営まれているが、寺檀関係は縮小化という下降線を辿り、寺院運営や宗教活動に支障が出始め、先行きの不安から寺院の統廃合を希望する声もあがる。}, pages = {A139--A160}, title = {過疎地域における曹洞宗寺院の現状―曹洞宗宗勢総合調査2015年に基づいて}, year = {2018} }