@article{oai:atomi.repo.nii.ac.jp:00003733, author = {塩月, 亮子}, issue = {5}, journal = {跡見学園女子大学観光コミュニティ学部紀要, Atomi Tourism and Community Studies}, month = {Mar}, note = {application/pdf, text, 近年、死の自己決定権が重視されるようになると、自分がどこで死を迎え、どのように葬られ、どこで眠りたいのかを自ら考えることが必要と認識されるようになった。それに伴い、自分の出身地や住んでいる場所に関係なく、家族で楽しく旅行した所や自分の好きな土地、憧れている場所などで死後葬られたいと希望する人が現れるようになった。このような人々を対象に、生前から葬法や埋葬地、あるいは散骨地を決めるためのツアー、すなわちエンディング・ツアーが催されるようになった。憧れの地といえば、旅行先としてはもちろん、退職後に移住を希望する人も多いリゾート地がまず挙がってくるだろう。様々なしがらみなどから移住することは無理でも、死後にそこで眠りにつきたいという願望が、今やリゾート地へのエンディング・ツアーの人気を押し上げている。日本での著名なリゾート地のひとつに沖縄があるが、昨今、県外出身者で沖縄に憧れ、そこで永遠の眠りにつきたいと願う人々が沖縄でのエンディング・ツアーに参加し、海洋散骨の模擬葬を体験、あるいは見晴らしのよい海の見える埋葬地などを訪れている。これは、沖縄の観光が第二次世界大戦直後は慰霊観光という自分の親兄弟や親戚、あるいは友人といった「二人称の死」を弔うものであったものが、次第に自分とは関係ない他者、すなわち「三人称の死」を修学旅行での平和学習等で学ぶ観光に取って代わり、現在はまた新たに「一人称の死」、すなわち自分で己の死のあり方を考え選択する観光が、死生観の変化により出現したと捉えられる。つまり、沖縄の死をめぐる観光は、「二人称の死」から「三人称の死」へ、そして現在は「一人称の死」へと変化していると考えられるのである。}, pages = {75--88}, title = {【研究ノート】二人称から三人称、そして一人称の死へ ―沖縄におけるエンディング・ツーリズムをめぐって―}, year = {2020} }