@article{oai:atomi.repo.nii.ac.jp:00003839, author = {斉藤, 暁子}, issue = {11}, journal = {跡見学園女子大学附属心理教育相談所紀要}, month = {Mar}, note = {application/pdf, text, 本研究の目的は、①がん患者遺族への連続性のある面接を通し、告知から喪失体験後の心理過程を見出すこと、②心理過程をレジリエンスの視点をふまえて検討することであった。方法は、関東圏内のがん患者会/遺族会A・Bのいずれかに所属する男女7名を対象として、質問紙調査(レジリエンスの測定)と5回程度(±2回程度)の連続性のある面接調査を実施した。 事例研究的な検討結果より、がん患者遺族の心理過程について、大まかに以下の5段階が見いだされた。①告知時のショック、②闘病生活における葛藤の生起、③闘病中の心理面、身体面、行動面での変化、④喪失体験後の心理面、身体面、行動面での変化、⑤現在からの振り返りと気付き。なお、亡くした対象により心理過程に多少の違いが見られたが、その差異には、①喪失体験後の過程の違い、②闘病期間の長さが影響していた。 心理過程のレジリエンスの視点をふまえた検討では、面接開始直前と終了直後に測定したレジリエンスの『全体値』は、直後が10%水準で低い傾向にあった。連続性のある面接を通したことで喪失体験についての直面化が起こり、直後のレジリエンスが下がったとも考えられる。また下位尺度の1つである「肯定的な未来志向」では、面接直後の方が有意に低かった。連続性のある面接を通して、“今”という現実に焦点化され、改めて喪失体験と直面化したことで「肯定的な未来志向」が下がったとも考えられる。 副次的に、面接調査における臨床面接的意義も見出された。“面接”の場で生じる作用として“気付き”と“カタルシス”があるとされているが、本研究で見出された「現在からの振り返りと気付き」の段階が、遺族ケアにおける<自己への気づきを促進すること>に通じるものがあるとも考えられた。}, pages = {43--59}, title = {がん患者遺族における告知から喪失体験後の心理過程の研究 ―レジリエンスの視点をふまえて―}, year = {2015} }