@article{oai:atomi.repo.nii.ac.jp:00004129, author = {深町, 浩祥}, issue = {33}, journal = {跡見学園女子大学マネジメント学部紀要, JOURNAL OF ATOMI UNIVERSITY FACULTY OF MANAGEMENT}, month = {Jan}, note = {application/pdf, text, 本稿では、美術・音楽・文学・演劇などそれまで個別発展してきた芸術分野が相互に影響を及ぼし合い、ひとつの芸術運動として展開する契機となった20世紀末以降の表現主義運動について、ワシリー・カンディンスキーを中心に考察するものである。  表現主義運動は、イタリアのフューチャリズム(未来派)、フランスのフォーヴィズム(野獣派)、キュビズム(立体派)と相前後して、それらの影響を受けながら興り、主としてドイツで定着した。そのような状況下で、抽象芸術を確立したドイツ表現主義の代表的芸術家であるカンディンスキーは、内的必然性に基づく独自の造形原理を展開した。ドイツ表現主義運動の背景としては、当時のペシミスティックな社会状況が指摘されてきた。しかし、そのなかで、当時の自然科学による影響についての指摘は十分とは言えない。  そこで本稿では、ドイツ表現主義運動が展開された当時、既成概念を否定するような発展を見せた自然科学の動向に注目した。カンディンスキーは、神秘主義に興味をもち、作品において黙示録的・終末論的テーマに関わる作品が多いことも指摘されてきた。しかし、カンディンスキーの神秘主義への傾倒は、それまで真理と考えられてきた原子論を否定する当時の自然科学の発達と連続性をもっていたのである。そして、自然科学の発達の影響は、カンディンスキーの内的必然性による創造性を強化し、絵画の抽象化に強く作用したことが明らかとなった。}, pages = {1--24}, title = {ドイツ表現主義の思潮と展開 ─カンディンスキーを中心に─}, year = {2022} }