@article{oai:atomi.repo.nii.ac.jp:00004260, author = {加藤, 大鶴}, issue = {58}, journal = {跡見学園女子大学文学部紀要, JOURNAL OF ATOMI UNIVERSITY FACULTY OF LITERATURE}, month = {Mar}, note = {application/pdf, text, 『和漢朗詠集』鎌倉期加点本は漢字音研究にほとんど使用されていない。昨年専修大学図書館蔵本(専図本)について行った分析に引き続き、本稿では岩瀬文庫蔵延慶二年識語本(岩延本)の漢字音について仮名音形と声点についての分析を行った。また専修大学図書館蔵本との比較を行い、その位置づけを考察した。結論としては、専図本と同様に、呉音読み漢語を交える点、連濁例を交える点、1 拍去声字の上声化を交える点などから、日本語化を経ていることが確認される。その特徴は、漢語としての発音が指向され、音調実現に日本語の拍数が影響を与えてはいるが、日本語アクセント体系に融和しきるような1 語としての単位的結合までには及んでいない、と総括される。  さらに岩延本におけるこうした結果は、専図本の傾向に極めて近い。専図本は菅家の家説を反映しているが、先行研究が指摘するように、岩延本の本文は菅家のものに近い。すなわち岩延本の字音点が菅家の家説と関わりを持つことを示唆する。また局所的に現れる濁声点「-o」は識語にある藤原南家秘本からの移点と考えられ両本からの影響を受けた漢字音であると考察された。}, pages = {A1--A15}, title = {西尾市岩瀬文庫蔵延慶二年識語本『和漢朗詠集』の漢字音 ―専修大学図書館蔵本との比較を通じて―}, year = {2023} }